「マシンガン・プリーチャー」(原題:Machine Gun Preacher)は、2011年に公開された、アメリカの伝記映画です。
どうしようもなくクズな人生を送ってきたサムが、ある事件をきっかけに改心し、アフリカ・スーダンの子供たちのために戦う牧師となった反省を描いた作品です。
マシンガン・プリーチャー(直訳すると銃を持った牧師)というタイトルから、シンプルなアクション映画だと思っていたのですが、最後まで観終わると、ジェットコースターのようなサムの人生を追体験する深い作品であることを知らされます。
主演は、筆者も大好きなマッチョ俳優、「ジェラルド・バトラー」で、特に感情的なシーンでその味を存分に発揮するので、ベストな配役だと思います。
そんな「マシンガン・プリーチャー」を見逃してしまったあなたのために、作品の大まかなあらすじと見どころを紹介し、「マシンガン・プリーチャー」を観るべきかどうか判断できるようにお手伝いします!
▽ジェラルド・バトラーの代表作はこちら
目次
【ネタバレ注意】作品の全容をざっくり紹介
まずは「マシンガン・プリーチャー」の登場人物やその関係性、全体のストーリーをざっくりまとめて紹介します。
あなたが忙しく、記事を読んでいる時間がない場合を考えて、予告動画を紹介しておきます。
この動画だけで全てを理解することは難しいのですが、雰囲気だけでもつかんでください。
事前に押さえておきたい主要な登場人物たち
- サム・チルダース:元麻薬密売人。リンの支えで立ち直りスーダンの子供たちのため戦う
- リン:サムの妻で元ストリッパー。教会と出会ったことで神を信じまともな人生に目覚める
- ドニー:サムの幼馴染で同じく麻薬密売人。サムの助けで立ち直り手助けする
- デン:スーダン人民解放軍のメンバー。サムの片腕として現地での活動を支える
本作は、麻薬密売人のサムが家族の支えを受けて立ち直り、スーダンの内戦に巻き込まれて苦しむ子供達を助ける活動にのめり込んでいくストーリーです。
そのため、家族と幼馴染のドニー、スーダンでサムを支えるデンの4名を覚えておけば全体像をつかむことができます。
- 出所しても変わらずクズな人生を送る
- 殺人未遂をきっかけに人生を立て直す
- スーダンでの戦いに荒れて家族を傷つける
- 目を覚まして家族との愛を取り戻す
サムの人生には大きく4つの転機があります。
1つ目は冒頭の刑務所を出所した直後です。
刑務所を出ても全く構成しておらず、妻のリンにはストリップしろと言って断られると家を飛び出して昔の仲間と覚せい剤を打つというクズな人生を送ります。
2つ目はヒッチハイカーを装った強盗を勢いで殺しかけてしまった時。
怯えたサムがリンや家族の誘いで教会で洗礼を受けて真面目に働くようになります。
3つ目はスーダンでの活動がうまくいかくなった時。
LRA(抵抗軍)の襲撃や金策の難航で気持ちが荒れて家族やドニーとの間に深い溝を作ってしまいます。
最後4つ目は、保護してから一度も口を開かなかったウィリアムから言葉をかけられた時。
「憎しみで心を満たしたら奴らの勝ち」という言葉で目が覚めサムが再び家族への愛を取り戻し和解します。
【30秒でわかる】「マシンガン・プリーチャー」のストーリーを大まかに紹介!
ここではストーリー全体を30秒で理解できる程度にまとめ、大まかなストーリーを紹介していきます。
あなたが「マシンガン・プリーチャー」を観ていなくても、これを読めばざっくりしたあらすじをつかむことができます。
1【クズな人生との別れ】
- サムが刑務所から出所するもクスリ漬け
- リンはストリッパーをやめて工場で働いてる
- リンは子供と教会に通い正しく生きる
- サムは売人を強盗しクスリと現金を盗む
- 帰り道に強盗に遭遇し勢いで刃物で刺す
- 罪に怯えたサムはリンと教会に行き洗礼を受ける
2【アフリカとの出会い】
- サムは建設業につき、真面目に働く日々
- ハリケーンの被害で建設需要が上がる
- 建設会社を作り金と広い家を手に入れる
- 教会の礼拝でウガンダでの活動の話を聞く
- ドニーを隔離してクスリをやめさせる
- サムも建設ボランティアでウガンダに行く
- 人民解放軍のデンと内戦中のスーダンを見に行く
- キャンプの住民はLRA(神の抵抗軍)の襲撃に怯えてる
- 夜になると人民解放軍の基地に子供たちが大勢集まる
- 村にいるより安全だから親が我が子を送り出している
- LRAが村を襲ったという情報が入り現場に向かうサム
- 村人が惨殺され家を焼かれて途方にくれる子供たち
3【具体的な行動】
- 帰国したサムは教会を作りスーダンに孤児院を建てるアイデア
- リンも応援してくれて教会を建設し支持を訴える
- 人民解放軍の力を借りて順調に建設を進めていく
- ある夜に突如LRAに襲われ建設途中の孤児院が壊滅する
- 心が折れそうになるサムをリンが励まし再び建設する
- LRAの子供兵を保護し顔に傷跡のあるウィリアムと出会う
- 帰国し資金提供のお願いに回るも断られ感情的になっていく
- 自宅の銃や車を売ってお金を作りスーダンの資材を買う
4【救いきれない苦しみ】
- ウィリアムは他の子供とも遊ばず心を閉じてる
- 孤児院に解放軍のリーダーがきて協力しあうことで一致
- サムたちが子供の情報を受けて向かうと狙撃を受ける
- 返り討ちにすると狙撃してきたのが子供兵と知り絶句する
- ある夜に40人の子供を保護するも車には25人しか乗れない
- 第一陣を乗せてキャンプに送り戻ると子供たちは殺されていた
- サムの教会での演説が過激になっていき融資交渉も感情的になる
5【サムの絶望】
- 人民解放軍のリーダーがヘリ墜落で死亡し絶望感が強まる
- 家族のちょっとした贅沢を許せず声を荒げるサム
- 仲裁に入ったドニーにも罵声を浴びせ家族との溝ができる
- ドニーがヤク中に戻ってしまい亡くなってしまう
- サムが建設会社を売却し家のお金も全てスーダンに使ってしまう
- スーダンでも感情的になり部下の心が離れていってしまう
- デンが心配し手を差し伸べるも助けはいらないと突き返す
6【サムを変えた一言】
- サムの部屋にウィリアムがきて初めて自分のことを話す
- 父親を殺されて母親を自分の手で殺せと強要された過去
- 「心を憎しみで満たしたら奴らの思う壺」
- 気持ちを入れ替えて子供たちや家族への態度を改めるサム
- 襲撃した輸送トラックの荷台にたくさんの子供たちを見つける
- 乗ってきたトラックに全員乗れずあの時を思い出すサム
- 自分自身が子供たちと一緒にその場に残ること決める
- サムは今もスーダンで戦い、リンとは今でも夫婦
- リンはアメリカで教会を運営し守っている
もともとは麻薬の売人としてどうしようもない人生を送っていたサムが、ある日から善人になっていき、家族や周りを幸せにしていったと思ったら、スーダンに取り憑かれていって家族やドニーに辛く当たってしまうなど、かなりジェットコースターのような人生を送っています。
周囲を傷つけながらも、それでも自らの使命感で孤独に戦うサムの姿にあなたはきっと共感すると思いますし、なにより、ずっと黙っていたウィリアムが口にした一言に、あなたも必ず胸を打たれるはずです。
【口コミ】「マシンガン・プリーチャー」の感想を分析!
ネット上には「マシンガン・プリーチャー」について様々な投稿があります。
ここでは、Twitterに投稿された「マシンガン・プリーチャー」についての意見をいくつか取り上げて、傾向を解説します。
実話を基にした映画『マシンガン・プリーチャー』の宣伝チラシとレンタルDVD版ジャケットの極端な差異は、「同じ宣伝内容でも伝え方によって相手に与える印象は変わる」の見事な実例ではなかろうか。これ、いまだに笑ってしまう。 pic.twitter.com/0WQypQFxdB
— punchlow (@punchlow) February 5, 2017
#マシンガン・プリーチャー
前科者のサム・チルダースがある切欠で内戦に苦しむ子供達を救おうとする姿を描いた作品。
何が正しくて、大切か。そして私は恵まれていると再確認する。
「心を憎しみで満たしたら、奴らの勝ち」
小さい子供がどんな思いでこの言葉を吐いたのか。エンドロールは泣けたなぁ pic.twitter.com/6PnDZILhgI— coco_movie (@coco_movie) November 12, 2019
『マシンガン・プリーチャー』観た
荒くれ者が改心したのでウガンダで子供を助けますな実話。目覚めが唐突!素直な行動者である主人公は聖人にも狂人にも見え、ジェリーの熱演がその危うさ怖さに説得力を増してた。正義について、理想と現実の矛盾を見せつけられ、何とも言えない気持ちになる。 pic.twitter.com/0vaosmahmt— mugimaki (@mugimakii) October 31, 2017
映画『マシンガン・プリーチャー』 堕落したチンケな麻薬密売人が善意に目覚め、神の名の下にRPGで反乱軍を爆破制裁する物語、コミカルに説明しているが、実際はとても複雑でメッセージ性の強いものであり、悲惨なスーダンの現状に心打たれる人も多いだろう。ジェラルドバトラーの迫真の演技も見所 pic.twitter.com/2bskNJLMnr
— マサクロ (@SkyRALU) October 11, 2016
マシンガン・プリーチャー 鑑賞終了。現在もアフリカの子供たちを救うために活動しているサムチルダースの姿を描いた作品!やはり実話は一味違うのと、アフリカを描く作品には心をやられる。
それにしてもミシェルモナハン美人だよなーーー pic.twitter.com/A67slM48yk
— 映画好きfirefighter (@eigaaaaajack) February 6, 2014
本作を観たユーザーはほぼ好意的な投稿をしています。
キャスティングについては、ジェラルド・バトラーの迫力ある感情的な演技が文句なし、と評価している人がほとんどです。
内容については、やや賛否があるものの、このストーリーが実話に基づいていることで、サムの狂気じみた行動や、クズ人生から牧師への転身の速さが、「事実だと逆にすごい」と驚きの声が上がっています。
あなたの評価はどうですか?
【名シーン紹介】派手なアクションの裏に隠れた闇が…名シーンの数々
タイトルからして派手なアクション映画と思ってしまう本作ですが、戦いというよりも、その裏にあるアフリカの悲惨な状況が見えて、いろいろと考えさせられます。
思わず目を背けたくなるシーンばかりで、とてもリアルに描写されています。
【名シーン①】LRAが集落を襲撃し、子供を誘拐するシーン
村人が寝静まった夜中に、突如兵士が村を襲い、次々と村人を家から引っ張り出して射殺していきます。
なんとも凄惨な光景ですが、そこに一組の母子が引きずり出され、兵士が子供に何かを話すと、鈍器のようなものを握らせます。
躊躇する子供の頬を兵士がナイフで切りつけ、怒声をあげてまくしたてます。
全体的に暗闇で何が起こったかはっきりとわからないシーンですが、後のウィリアムの言葉から、このシーンの子供がウィリアムで母親を殺せと脅されて実行させられたことがわかります。。。辛すぎるシーンです。
LRAはこの手口で子供たちに強い憎しみを抱かせて兵士として育てて戦場に送りこむのだそうです。
【名シーン②】LRAへの怒りが頂点に達したサムが報復するシーン
孤児院でサムが子供たちと遊んでいるところに1台のジープが飛び込んできます。
LRAに襲撃され重傷を負った女の子が運び込まれすぐさま治療をしますが、助けることができませんでした。
怒り狂ったサムはLRAの兵士を待ち伏せし、PRG(ロケット砲)を打ち込み、皆殺しにします。
この時、サムたちにもRPGが打ち込まれそうになったのですが、相手側に少年兵として同行していたウィリアムがサムの存在に気づき、兵士を撃ってピンチを脱したのでした。
それにしてもこの歳の子供たちが普通にマシンガンを扱っているという衝撃の現実がアフリカにはあるんですね…
【名シーン③】荒れてる時のサムがゲリラを涼しい顔で銃殺するシーン
スーダンでは子供たちの悲惨な現状を変えられていない焦りがあり、本国では金策に走るもなかなか協力してくれない苛立ちから徐々に荒んでいくサム。
スーダンで医療物資を運んでいるボランティアがLRAの兵士から待ち伏・襲撃された現場に駆けつけ助けるのですが、負傷したLRA兵士を無表情で撃ち殺す姿に同行した人民解放軍兵士たちは恐れを感じます。
アメリカだけでなく、現地スーダンでも理解者がいなくなっていく孤独が想像するだけでもとてもきついと思います。
【名シーン④】輸送隊を襲撃して子供たちを助けるラストシーン
子供が誘拐されているという情報が入り、助けに向かうサムたち。
先導車をPRGで倒し、迎撃に出てきた兵士を全て倒すと、そこにはたくさんの子供たちがいます。
一度に車に乗り切れないため、2グループに分けて孤児院に連れて帰ろうとするのですが、以前に同じようなケースがあり、残してきた子供たちが惨殺されたトラウマからサムは現場に残ると言い出します。
一瞬、サムがその場で襲撃されるのかとヒヤッとしますが、ラストシーンのナレーションで今もスーダンで活動していることを知り、このシーンでは無事だったんだとホッと胸をなでおろしました。
【無料視聴】マシンガン・プリーチャー全編を高画質で見る方法
いかがでしたか?
実際はもっとたくさんの見どころや泣きどころがあり、紹介しきれないので、ぜひ最初からエンディングまでしっかり観て欲しいと思います!
「レンタルは面倒だなぁ…」
そうですよね。
映画を全編しっかりと観ようとすればDVDやBlue-rayをレンタルショップで借りてくるのが一般的ですが、借りにいくのも返しにいくのも時間と手間がかかってしまいます。
そこで、筆者は定額見放題の「動画配信サービス」をオススメします。
インターネット回線を通して、PCやスマホ、TVで映画やドラマを見ることができるサービスです。
利用者が多く、大手サービスとしてはドコモが提供する「dTV」、国内コンテンツに強い「U-NEXT」、海外発のサービスで日本に上陸した「Netflix」や「hulu」などがあります。
あなたがTVやスマホで映画やドラマを観るなら、動画サービスは「見放題の作品数がどれだけあるのか?」で選んでください。
2020年現在、見放題作品数がもっとも多いのは、U-NEXTで約5万件、次いでHuluで4万件となっており、このどちらかで選べば間違いありません。
「無料で観れるサービスはないの?」
一部の海外サイトには映画がまるまる無料で視聴できるものもありますが、画質が悪い上に違法行為となってしまうため、筆者はオススメしません。
罪になると思いながらだとせっかくの映画に集中できませんし、楽しめませんよね。
マシンガン・プリーチャーを無料で全部観たい!という場合は、まずはU-NEXTやhuluで閲覧できるか無料体験に申し込んでみてください。
(動画サービスの閲覧作品は随時更新されているため、取り扱いがない可能性もあります。ご注意ください。)
U-NEXTなら1ヶ月間、huluなら2週間も無料で試すことができ、観たい作品がなかったり、期待していたサービスでなければ途中で解約ができます。
しかも無料期間中の解約ならお金がかからないので、映画やドラマが好きであれば使わない手はないでしょう。