「バリー・シール/アメリカをはめた男」(原題:American Made)は、2017年に公開された、アメリカの伝記映画です。
CIAの仕事を請け負うよりになった、元航空会社のパイロットであるバリー・シールが、麻薬や武器の横流しなどに手を染めていくストーリーで、全て事実に基づいた作品です。
普通に考えれば大罪人で、本人も最終的には暗殺されるため、暗い映画になりがちですが、本作は非常にポップな仕上がりとなっており、かなりコメディタッチな映画です。
主演は「ミッション・インポッシブル」シリーズでおなじみのトム・クルーズで、大胆な野心家ながら情があり人間臭さも持っている難しい役を見事に演じています。
そんな「バリー・シール/アメリカをはめた男」を見逃してしまったあなたのために、作品の大まかなあらすじと見どころを紹介し、「バリー・シール/アメリカをはめた男」を観るべきかどうか判断できるようにお手伝いします!
▽ミッション・インポッシブルの記事はこちら
目次
【ネタバレ注意】作品の全容をざっくり紹介
まずは「バリー・シール/アメリカをはめた男」の登場人物やその関係性、全体のストーリーをざっくりまとめて紹介します。
あなたが忙しく、記事を読んでいる時間がない場合を考えて、予告動画を紹介しておきます。
この動画だけで全てを理解することは難しいのですが、雰囲気だけでもつかんでください。
事前に押さえておきたい主要な登場人物たち
- バリー・シール:元TWA(アメリカの航空会社)のパイロットだったがCIAからスカウトされる。偵察任務のかたわら、麻薬を密輸し大金を稼ぐも最後は麻薬組織に暗殺される
- モンティ・シェイファー:バリーをスカウトしたCIA職員。ドライな性格で、手柄のためなら犯罪をも黙認し、使い道がなくなると切り捨てる
- ルーシー・シール:バリーの妻。当初は安定志向が強く、バリーの仕事に反対したが財産が増えるに連れて理解を示し、バリーを支える存在になる
- JB:ルーシーの弟。働かず楽な方に逃げようとするダメ人間。散々バリーを困らせた挙句、麻薬組織によって暗殺されてしまう
- パブロ・エスコバル:コロンビアの麻薬王。コカインを主力商品として、アメリカに向けて大量に密輸している。警戒心が強く裏切りは絶対に許さない
- ホルヘ・オチョア:パブロの仲間で実働部隊を担当。偵察任務で空路を知り尽くしているバリーに目をつけて半ば強制的に協力させる
本作は、退屈なパイロット生活を送っていたバリーやルーシーが、CIAや麻薬王に巻き込まれて人生をジェットコースターのように上下させていくストーリーです。
そのため、シール夫妻に加えてCIAのモンティや、麻薬組織のパブロやホルヘを把握しておけば映画全体を理解できます。
【あらすじを紹介】「バリー・シール/アメリカをはめた男」のストーリーを解説
ここではストーリー全体をさらに理解できるように、ストーリーを紹介していきます。
あなたが「バリー・シール/アメリカをはめた男」を観ていなくても、これを読めばざっくりしたあらすじをつかむことができます。
【CIAのパイロット】
- バリーはTWAのパイロットとして退屈な毎日を送っている
- 検閲が緩い立場を利用して葉巻など小さな密輸で小遣い稼ぎ
- CIAのモンティから新型飛行機で偵察する仕事に誘われる
- 革命勢力の航空写真を撮る仕事で刺激はあるが報酬には不満
- パナマのノリエガ大佐から情報を仕入れる運び屋もやるように
- コロンビアで麻薬組織に拘束されコカインの密輸を手伝うことに
- 麻薬組織が警察の捜査を受けてバリーも逮捕され留置場に入る
- CIAの協力で釈放されたが本国でも捜査対象となり夜逃げする
【大成功するバリー】
- アーカンソー州に移り反政府組織コントラへの武器の密輸を開始
- ホルヘと再会しコントラと手を組んで再びコカインを密輸することに
- モンティの次の計画はバリーの飛行場でコントラの兵士を訓練する
- バリーのお金がミーナの街に落とされて豊かな地域になっていく
- 取引量が増え現金がどんどん増えることで隠せなくなってきた
- 突然転がり込んできたルーシーの弟JBに仕方なく飛行場の雑用をさせる
- 徐々に麻薬取締局やFBI、国境警備隊に目をつけられ追われるように
- パブロからコロンビアから追放されニカラグアで逃亡生活を送る
- JBが逮捕され保釈手続きに手間取るバリーにパブロから圧力がかかる
- 逃亡生活に金が必要となっておりバリーに限界を超えた取引を要求
- JBを保釈を言い訳にすると麻薬組織が仕組んだ爆弾でJBが死亡する
【転落していく人生】
- CIAが武器の横流しに気付きバリーの空港から全てを引き揚げる
- 身の危険を感じたバリーは武器の処分に動くもFBIなどに逮捕される
- 投獄されるピンチになるもホワイトハウスの手配によって釈放される
- パブロの組織を潰すために取引現場を撮影する指令を受ける
- ホルヘやパブロがコカインを受け取ってる写真をしっかり撮影
- テレビ番組でバリーが撮影した写真が放送されてしまう
- 目的を達成したホワイトハウスはバリーを見放し再びFBIに逮捕される
- 裁判にかけられるも司法取引で1000時間の社会奉仕で済んだバリー
- 報復を恐れて毎日ホテルを変えるもとうとう刺客に撃たれて死亡する
本作のタイトルは「アメリカをはめた男」とあるので、バリーが悪人なのかと思って観てみると、実際はそうでもないと筆者は感じました。
根本的には、バリーが刺激と金を求めた結果なので自業自得ではあるものの、客観的にみるとCIAも麻薬組織もバリーを利用しようと近づいており、また断れないような状況で依頼しているというのも大人の腹黒さを感じました。
世界の混乱に巻き込まれ、大荒れの人生となったバリーは、もしかしたら被害者なのかもしれませんね。
本作の様々な疑問を解消!あのシーンは実はこういうことだった
本作では、1980年代のアメリカを描いており、当時の政治や社会情勢に関する出来事が多く、うまく理解せずに観ていると置いていかれてしまうシーンがいくつあります。
ここではそういったわかりにくいシーンをピックアップし、皆さんの疑問を解消していきます。
CIAの武器提供がどうやって麻薬密輸につながったのか
まず、CIAはソ連が支援している中米のニカラグア政府に対して、反政府組織であるコントラに武器を与え、兵士を教育するという支援をしているという背景を覚えてください。
そして、そのコントラへの武器供給をバリーが行うわけですが、このコントラという組織も政府と本気で戦おうとしておらず、金儲けに走っているため、アメリカからもらった武器を横流しするのです。
そして、この横流しの相手というのが麻薬王パブロが創立したメデジン・カルテルなのです。
さらにコントラは、武器を横流しするだけでなくパブロの麻薬をアメリカに密輸するという取引もします。
バリーはメデジン・カルテルへの往路に武器を積み、復路で麻薬を運ぶという形で協力させられているのです。
なぜCIAはバリーから手を引いたのか
モンティの狙いは、コントラへの教育と武器の提供を行うことで、ソ連が支援しているニカラグア政府を倒しソ連に対して優勢になることです。
バリーを使って武器の提供やコントラ兵をアメリカに連れてきての訓練をやってみたものの、実際にはコントラに提供した武器の半数はコロンビアに流れていて、アメリカに連れてきたコントラ兵の半数は現地で逃亡して国に帰っていないことがわかったために、作戦を変えることにしたため、バリーに利用価値がなくなっただけでなく、黙認していたバリーの犯罪行為との関わりも探られたくないため、CIAはバリーから全ての痕跡を残さないように引き揚げたのです。
【口コミ】「バリー・シール/アメリカをはめた男」の感想を分析!
ネット上には「バリー・シール/アメリカをはめた男」について様々な投稿があります。
ここでは、Twitterに投稿された「バリー・シール/アメリカをはめた男」についての意見をいくつか取り上げて、傾向を解説します。
バリーシール アメリカをはめた男
前から気になってたやつ。実話ベースながら凄く退屈する感じはなくてリアル人生ゲームみたいな感じ。タイトルに「アメリカをはめた」ってあるけどはめてたのは前半だけでアメリカに利用されてた印象。#洋画 pic.twitter.com/Lo8XtFXpcE— バンブルビー (@bumblebee200212) December 19, 2020
昨日途中で寝ちゃったけど、バリー・シール最高だわ!(笑)
大当たりの映画!大正解!そして、大好物(笑)。 pic.twitter.com/RBt2NCho0Z— サクラマスvir.2 (@vir224292765) December 20, 2020
映画「バリー・シール/アメリカをはめた男」を視聴。エンタメ映画としてまずまずの面白さ。これが実話ってのがびっくり。トム・クルーズかっこいい。
— Chemical Camera (@Chemical_Camera) December 19, 2020
最近トム・クルーズの映画ばっかり観てますがハズレ無し。
昨日はバリー・シールを観たのですが、実話を元にしているぶっ飛んだ運び屋の話し。
しかしアメリカCIAの暗躍ぶりって、今の大統領選も色々やってんやろな〜。— ITARU HaydenState ドラム (@ITARU25737480) December 13, 2020
本作を観たユーザーはかなり高評価のコメントを投稿しています。
実話に基づいた映画なのにポップな作りで観やすい点を評価する声が多く、お勧めされているようです。
また、かなりの数のユーザーが、本作を観てトム・クルーズの演技やセクシーさを再発見できたという喜びを投稿しており、トム好きにもお勧めしたい作品です。
【名シーン紹介】バリー・シール/アメリカをはめた男の見どころになる名シーンを一部紹介
本作では、麻薬組織との取引がポップに描かれていますが、裏切りや邪魔者に対しては容赦なく始末されます。
ここでは特に、2つの暗殺シーンを紹介します。
暗殺って実話でも普通に行われるんですね…
【名シーン①】JBの車が爆発するシーン
バリーにとって厄介者であるJBを釈放させ、海外で大人しく潜伏させようと計画するバリー。
悪態をつき文句を吐きながらも渋々車を走らせたJBの車は直後に爆発し、動かなくなります。
この時のトム・クルーズの驚いた顔が最高にリアルで演技力の高さを実感します。
【名シーン②】パブロから報復を受けるシーン
裁判所から1000日の社会奉仕活動をするよう判決を受け毎日更生施設でボランティア活動し、パブロからの報復を恐れて毎日違うモーテルに泊まるバリー。
毎日のように爆発するのではと警戒しながらエンジンをかけるバリーの精神力を考えるとすごい状態ですね。。。
結局最後はパブロが雇った殺し屋によって射殺されてしまうのでした。
波乱万丈な人生の最後の幕引きとしては本当にあっけないのですが、現実はそんなもんなのかもしれないと思わされるラストシーンでした。
【無料視聴】バリー・シール/アメリカをはめた男全編を高画質で見る方法
いかがでしたか?
実際はもっとたくさんの見どころや泣きどころがあり、紹介しきれないので、ぜひ最初からエンディングまでしっかり観て欲しいと思います!
「レンタルは面倒だなぁ…」
そうですよね。
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2020年現在、見放題作品数がもっとも多いのは、U-NEXTで約5万件、次いでHuluで4万件となっており、このどちらかで選べば間違いありません。
「無料で観れるサービスはないの?」
一部の海外サイトには映画がまるまる無料で視聴できるものもありますが、画質が悪い上に違法行為となってしまうため、筆者はオススメしません。
罪になると思いながらだとせっかくの映画に集中できませんし、楽しめませんよね。
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