「運び屋」(原題:The Mule)は、2018年に公開された、アメリカの犯罪映画です。
本作はフィクションではあるものの、ニューヨーク・タイムズに実際に掲載された記事を元に製作されており、90歳で麻薬の運び屋をやっている人物は実在したようです。
家族よりも仕事を選び続けてきた老人が、ふとしたことから麻薬の運び屋で大金を稼ぐようになり、それをきっかけに人生で失った大切なものを取り戻していく物語です。
監督と主演はスーパースターのクリント・イーストウッドで、公開時点で88歳とは思えないほどバイタリティのある演技を魅せてくれます。
その他俳優陣も、ブラッドリー・クーパーや、ローレンス・フィッシュバーン、マイケル・ペーニャやアンディ・ガルシアなど、誰もが見たことのある実力派俳優揃いで、キャスティングレベルの高さにも驚かされます。
また、娘のアイリス役には、実の娘であるアリソン・イーストウッドを起用しており、家庭よりも仕事を選び娘と不仲になったというストーリーが実際の親子関係ではどうだったのかも気になるところです。
そんな「運び屋」を見逃してしまったあなたのために、作品の大まかなあらすじと見どころを紹介し、「運び屋」を観るべきかどうか判断できるようにお手伝いします!
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目次
【ネタバレ注意】作品の全容をざっくり紹介
まずは「運び屋」の登場人物やその関係性、全体のストーリーをざっくりまとめて紹介します。
あなたが忙しく、記事を読んでいる時間がない場合を考えて、予告動画を紹介しておきます。
この動画だけで全てを理解することは難しいのですが、雰囲気だけでもつかんでください。
事前に押さえておきたい主要な登場人物たち
- アール・ストーン:家族よりも仕事を優先してきた園芸家。ふとしたきっかけに麻薬の運び屋を始め大金を手にしたことで、失った家族との時間を取り戻そうとする
- コリン・ベイツ捜査官:シカゴに赴任してきたDEA(麻薬取締局)のやり手捜査官。謎に包まれたすご腕の運び屋を追い詰める
- メアリー:アールの妻。家族を顧みずに園芸に没頭するアールに愛想を尽かしているが、心の底ではアールを愛している
- ラトン:麻薬組織のボス。おおらかな性格で、自由奔放ながら結果を出しているアールを認め、信頼を寄せる。その性格が裏目になって部下に殺されてしまう
本作にはたくさんの人物が登場するのですが、基本的にはアールを中心に「家族」「麻薬組織」「DEA」の代表者を一人ずつ覚えておけば問題なく全体を把握することができます。
中身を観ればわかるのですが、アールと関わるとどんな立場の人間でも、彼に共感し、彼を好きになってしまうようで、一人ひとりがアールと出会った当初からどう変化したか観察することをおすすめします。
【あらすじを紹介】「運び屋」のストーリーを解説
ここではストーリー全体をさらに理解できるように、ストーリーを紹介していきます。
あなたが「運び屋」を観ていなくても、これを読めばざっくりしたあらすじをつかむことができます。
【運び屋”タタ”の誕生】
- アールは園芸家で娘の結婚式をすっぽかすほどの仕事人間
- 12年後農場は経営不振となり銀行に差し押さえられてしまう
- 家族とは不仲で孫の婚約パーティーに行っても追い返される
- 失意のアールは若い男から運び屋の仕事を持ちかけられる
- 紹介された先に行くと銃を持った男たちから荷物を預かる
- シカゴに異動してきたベイツ捜査官は麻薬組織の摘発を担当
- アールが指定されたホテルにブツを届けると大金を手に入れる
- 手に入れた金で孫の結婚式を援助し疎遠になった家族に近づく
- 他にも金が必要な問題を解決するため運びの仕事を受け続ける
- ベイツが麻薬組織の人間を協力者い引き込み情報網を手に入れる
【捕まらないアール】
- 荷物の中身が麻薬であることを知っても運び屋を続けるアール
- 運びを成功させ突けるアールに組織は依頼する量を増やしていく
- 組織から監視役が付けられるもマイペースに仕事を続けていく
- 部下から不満が上がってもボスのラトンはアールを擁護する
- ベイツがすご腕の運び屋”タタ”の存在を掴み逮捕する作戦を準備
- アールを気に入ったラトンはアールをメキシコの屋敷に招待する
- アールは孫の学費を援助して家族との距離を少しずつ縮める
- ラトンが部下に裏切られて射殺されてしまい組織が乗っ取られる
- 組織からアールへの締め付けが厳しくなり自由がきかなくなる
- ベイツが内通者からタタが宿泊するモーテルの情報を得て捜査
- 捜査が空振りに終わって落ち込むベイツにアールが話しかける
- 家族より仕事を優先したことの後悔を伝えベイツに忠告する
【仕事より大切なこと】
- 運びの最中に孫からの電話でメアリーが重病であることを知る
- 組織からの報復を覚悟した上で今度こそ家族を選んで駆けつける
- メアリーが息を引き取るまで側にいることでようやく家族と和解
- 組織は連絡がつかないアールを血眼になって1週間以上探してる
- メアリーが息を引き取り、葬儀まで終えたアールは仕事に戻る
- 組織の監視役に捕まり殺されかけるも最後まで仕事をすることに
- アールの動きを察知したベイツは道路を封鎖し包囲網をかける
- 警察に囲まれたアールは抵抗することなくベイツに逮捕される
- アールはベイツに家族との和解を報告し現場から移送される
- 裁判で全ての罪を認め家族に見送られながら刑務所に入るアール
本作でアールは、麻薬の運び屋を続け、大金を手にする中で失われた家族との絆を取り戻していきます。
運び屋を始めた当初は、お金によって様々な問題が解決され、満たされていくのですが、死の直前のメアリーから「家族が一緒にすごすのにお金は大切じゃない」と言われ、自分の全てが間違っていたことを初めて後悔します。
もともと麻薬であると知っていて、悪事に手を染めている自覚があったアールは、メアリーの葬儀が終わると、組織に対してもDEAに対しても、その身を差し出すつもりだったのかもしれません。
【口コミ】「運び屋」の感想を分析!
ネット上には「運び屋」について様々な投稿があります。
ここでは、Twitterに投稿された「運び屋」についての意見をいくつか取り上げて、傾向を解説します。
「運び屋」
アマプラに入ってるの知らなかった❗80歳のおじいちゃんが麻薬の運び屋をする話。実話らしいです。誰もが知ってるクリント・イーストウッド監督 主演。家族を省みずに自由に生きて 老後、家族の大切さを知り修復しようとする虫の良さが気にいらない。時すでに遅し。時間はお金で買えません pic.twitter.com/olbu3WPgih
— ブッコロ🐾 (@movie_queen0903) May 23, 2021
家庭を顧みず人生を謳歌してきた男が「運び屋」稼業に足を突っ込む
誰をも魅了してしまう不思議な魅力のアール爺
監督はアールの中に自分の生き方を重ねたかな
古いものは消え新しいものに代わっていく
人生に本当に大切なものとは何か
ヨレヨレ爺の佇まいにしんみり#映画好きと繋がりたい pic.twitter.com/aujTiMAG4z— ククーシュカ (@Shingenmoti66) May 15, 2021
映画撮影した時、クリントイーストウッド87才か、88才くらい?
ロードムービーで移動だらけ。でも
楽しそうに演じておられた。
現役で主演で、質の良い映画を常に撮り続けるってすごいニューヨークタイムズの記事から作られた作品。全米が探す麻薬の運び屋、なんて話面白いに決まってる pic.twitter.com/t4FuzXKti7
— soo (@sumi97553858) March 23, 2021
『運び屋』
結構好きな映画です
やってる事は悪いことなんだけど
なんだろうかロビン・フッド的な感じとどこかユーモアのあるところが許せてしまうのかな
悪いことは抜きにして自分が年をとった時にこういう気持ちで生きていきたいな
途中でリップクリーム塗るシーンが大好きです pic.twitter.com/Bmoq0lQ3HK— ろびー (@NekoTamaniRobin) May 6, 2021
運び屋
クリント・イーストウッドが凄み。
WOWOW契約してた時なんとなく初見だったのだけれど、切ない。哀しい。
若い頃のイーストウッドは映画みたことないのだけど、うちの祖父と重なってしまった。いや、運び屋はしてないし、運転免許も持ってなかったけど。#映画好きな人と繋がりたい pic.twitter.com/zRfVucd73L— こけ (@kkohxx) May 6, 2021
本作を観たユーザーのほとんどが感動的なコメントを投稿しています。
多くのユーザーは、本作が家族との絆や失った時間に焦点を当てた作品だという解釈をしており、名優クリント・イーストウッドの演技に感動したという声をあげています。
観終わった後に、家族とすごす時間の大切さを気づかされ、心が満たされる名作だと筆者も感じました。
【名シーン紹介】運び屋の見どころになる名シーンを一部紹介
ここでは、作品全体の中でも特にあなたに観てほしい重要な名シーンを抜粋して紹介します。
あなたが忙しい場合、ここで抜粋したシーンを観て本作を少しでも味わってもらいたいところですが、正直なところ、全体を観ないと伝わらないことが多いと思います。
そのため、少しでも面白そうと感じてくれるのであれば、改めて本作の全てを観ることをおすすめします!
【名シーン①】荷物の中身を知った直後に警察と遭遇するシーン
3度目の運びでどうしても中身が気になってしまうアールは、意を決して車を停め、荷台のバッグを開けてしまいます。
中に入っていたのは白い粉で、すぐに麻薬であることに気づきます。
直後、声をかけてきた警官に対して、内心では焦るものの落ち着いてどの場をやり過ごそうとします。
警官と世間話をしていると、パトカーからは犬の鳴き声が聞こえてきて、アールは絶体絶命のピンチに陥ります。
【名シーン②】裁判で争うことなく全ての罪を認めるシーン
麻薬を運搬した罪で裁判にかけられたアールですが、弁護人はあくまでも組織がアールに運び屋を強要したと主張し、無罪や減刑を引き出そうとします。
弁護人が話していると、アールはボソッと「有罪だ」と呟きます。
周囲が驚いてアールの顔を見ると、立ち上がったアールは、全ての罪を認めるとはっきり伝えます。
運んだ荷物が麻薬であることを知りながら運んだあの日から、アールは抗うつもりがなかったのかもしれません。
【無料視聴】運び屋全編を高画質で見る方法
いかがでしたか?
実際はもっとたくさんの見どころや泣きどころがあり、紹介しきれないので、ぜひ最初からエンディングまでしっかり観て欲しいと思います!
「レンタルは面倒だなぁ…」
そうですよね。
映画を全編しっかりと観ようとすればDVDやBlue-rayをレンタルショップで借りてくるのが一般的ですが、借りにいくのも返しにいくのも時間と手間がかかってしまいます。
そこで、筆者は定額見放題の「動画配信サービス」をオススメします。
インターネット回線を通して、PCやスマホ、TVで映画やドラマを見ることができるサービスです。
利用者が多く、大手サービスとしてはドコモが提供する「dTV」、国内コンテンツに強い「U-NEXT」、海外発のサービスで日本に上陸した「Netflix」や「hulu」などがあります。
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2020年現在、見放題作品数がもっとも多いのは、U-NEXTで約5万件、次いでHuluで4万件となっており、このどちらかで選べば間違いありません。
「無料で観れるサービスはないの?」
一部の海外サイトには映画がまるまる無料で視聴できるものもありますが、画質が悪い上に違法行為となってしまうため、筆者はオススメしません。
罪になると思いながらだとせっかくの映画に集中できませんし、楽しめませんよね。
運び屋を無料で全部観たい!という場合は、まずはU-NEXTやhuluで閲覧できるか無料体験に申し込んでみてください。
(動画サービスの閲覧作品は随時更新されているため、取り扱いがない可能性もあります。ご注意ください。)
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