「ハクソー・リッジ」（原題の「Hacksaw Ridge」）は、2017年に公開された、アメリカの戦争映画です。
第二次世界大戦中に衛生兵として従軍したデズモンド・ドスの、沖縄戦での実体験をもとに製作された作品で、全て実話となっています。
殺人を最も重い罪と考え、銃を手に取ることさえ拒否し続けたデズモンドが、戦場で多くの人命を救った体験が生々しく描かれています。
そんな「ハクソー・リッジ」を見逃してしまったあなたのために、作品の大まかなあらすじと見どころを紹介し、「ハクソー・リッジ」を観るべきかどうか判断できるようにお手伝いします！
目次
【ネタバレ】ストーリーの全容をざっくり紹介
まずは「ハクソー・リッジ」の登場人物やその関係性、全体のストーリーをざっくりまとめて紹介します。
あなたが忙しく、記事を読んでいる時間がない場合を考えて、予告動画を紹介しておきます。
この動画だけで全てを理解することは難しいのですが、雰囲気だけでもつかんでください。
本作のストーリー上、重要なポイントを先に伝えておくと以下の通りです。
- デズモンド：良心的兵役拒否者の衛生兵
- ドロシー：デズモンドの妻
- クローヴァー大尉：デズモンドが所属する隊の責任者
- ハウエル軍曹：デズモンドの上官
- スミティ：デズモンドの同僚
本作は、信念を貫いて武器を拒否し続けた衛生兵が、周囲から軽蔑され、迫害された過去を持ちながらやがて彼らを助け、偉業を成し遂げるというストーリーです。
そのため、デズモンドと周辺人物である、妻、上官、同僚を覚えておけば全体像をつかむことができます。
- 軍に志願するも迫害を受ける
- 衛生兵としての入隊が許可される
- 一人で戦場の仲間を何人も助ける
- ハクソー・リッジで勝利し表彰される
本作は、事実にもとづいた作品であるため、非常にグロテスクで凄惨なシーンが多いのですが、そんな殺伐とした戦場において信念を貫き、最後まで人を殺すのではなく助けようとしたデズモンドの素晴らしさと美しさが際立ちます。
実話をもとにした戦争映画は数多くありますが、筆者としては「プライベート・ライアン」に負けないレベルの名作だと思います。
【30秒でわかる】「ハクソー・リッジ」のストーリーを大まかに紹介！
ここではストーリー全体を30秒で理解できる程度にまとめ、大まかなストーリーを紹介していきます。
あなたが「ハクソー・リッジ」を観ていなくても、これを読めばざっくりしたあらすじをつかむことができます。
1【デズモンドの過去】
- ヴァージニア州16年前
- デズモンドが弟ハルと喧嘩
- デズモンドがレンガでハルを殴る
- 人の命を奪うのは最も重い罪と母に諭される
- 父は元軍人で今はアル中
- 死んだ仲間の呪縛から離れられない
2【ドロシーとの出会い】
- 事故で大怪我した人を助ける
- 搬送先の病院でドロシーに出会う
- 一目惚れしデートに誘う
- ハルが親に黙って軍に入隊
- 退役兵の父親は泣きながら勘当する
- デズモンドとドロシーの交際は順調
- デズモンドは衛生兵に志願すると告白
- 同時にドロシーにプロポーズし婚約
3【軍への志願】
- 父親に軍への志願を伝える
- 悲しみながらも信念を尊重する父
- 軍に入隊し宿舎で仲間と出会う
- 厳しい訓練を優秀な成績で進める
- 全員に銃が支給されるも拒否
- 上官の命令違反で風当たりが強まる
- 上官からなじられ、責められる
- 大尉は強制退役させたいが叶わず
- 雑務を押し付けられ辛く当たられる
- 夜中に隊員たちから暴行を受ける
- 除隊を勧められるも断る
4【軍法会議】
- ドロシーとの結婚式の日に逮捕
- 命令拒否で軍法会議にかけられる
- お父さんが軍の准将のもとへ
- デズモンドが軍法会議で無罪を主張
- 仲間を助ける正当性を主張
- 主張は通らず有罪で結審しそうになる
- 父親が准将からの手紙を持って法廷に
- 衛生兵としての戦争参加を認められる
5【ハクソー侵攻】
- ハクソーに侵攻した軍は次々と壊滅
- ハクソー・リッジを戦艦が砲撃
- 崖を登って侵攻すると急に戦闘開始
- 両軍たくさんの兵士が死んでいく
- 日本軍の塹壕を爆破し一旦戦闘休止
- スミティと一緒に休むデズモンド
- アル中の父を撃ちかけた過去を明かす
- それ以来二度と銃に触らないと神に誓った
- 翌朝地下から大量の日本兵が出現
- スミティが撃たれて死亡する
- 隊はハクソーからの退却を決定
6【独りの戦い】
- 自分の無力を痛感するデズモンド
- 砲撃の中に助けを呼ぶ声
- 独り残って怪我人を助け崖から降ろし続ける
- 日本兵が生き残った米兵に留めをさして回る
- デズモンドが日本兵に見つかるも逃げる
- 夜になっても怪我人の救出を続ける
- 体力が尽き怪我をしても助け続ける
- 「神様、もう一人助けさせて」
- デズモンドが負傷した軍曹のもとへ
7【デズモンドの脱出】
- 大尉がデズモンドのことを知り救援へ
- 軍曹を布で引きずって追っ手から逃げる
- デズモンドがロープで軍曹を降ろす
- デズモンドが一人スミティの遺体と降りてくる
- 追っ手に襲われるも仲間に助けられる
- 大尉からこれまでの謝罪を受ける
- 「人生最大の間違いだった」
8【戦闘終了】
- 翌日再び隊はハクソー侵攻
- 大佐から催促されるも皆何かを待ってる
- デズモンドが神に祈り終わるのを待ってる
- 戦闘は優位に進み日本兵が降伏
- 降伏はダミーで手榴弾で自爆
- デズモンドが手榴弾を蹴り飛ばす
- 爆発で大怪我し担架で運ばれる
- ハクソーを米軍が落とす
- 担架で地上に降ろされるデズモンド
本作は、非常に残酷で悲惨な戦争の中で、信念を貫き通した衛生兵の実話を描いた作品です。
戦争を否定しているのに戦場にいることを受け入れられない軍隊から、様々な迫害を受けてもなお、仲間を助け続けるという信念を曲げず、とうとう最後には多くの人命を救って英雄になります。
描写はグロテスクで、血に弱い人は観ないほうがいいと思いますが、そうでなければ必見の名作です。
【口コミ】「ハクソー・リッジ」の感想を分析！
ネット上には「ハクソー・リッジ」について様々な投稿があります。
ここでは、Twitterに投稿された「ハクソー・リッジ」についての意見をいくつか取り上げて、傾向を解説します。
自分がめっちゃオススメする
映画なんですけど
「ハクソー・リッジ」って
いう戦争映画なんですけど最前線で戦った衛生兵の話です
彼は銃もナイフも持たず
モルヒネと包帯だけで
たった1人で75人の命を救った
ものすごい英雄の話です是非見てほしい pic.twitter.com/qw2QPbF3VM
— last (@last80390125) December 7, 2019
そういえば、沖縄戦の前田高地の戦い描いたハクソー・リッジの、日本兵描写が複雑な心境になると前ツイートしましたが、あれからいくつかの書籍読む限り、本作の日本兵描写、実はかなり史実に沿っている事が明らかになりました。自己批判です。 pic.twitter.com/6Tu8LqNcVa
— 伊藤チコ@革命的cinema同盟 (@the_pulp_cinema) December 5, 2019
ハクソー・リッジ
武器を持たず衛生兵として多くの命(約75人)を救ったという実話なのでとても感動します。日本対アメリカの沖縄戦です。 pic.twitter.com/ZpK1FJJuED
— こん@洋画 (@yougafan_desu) December 5, 2019
ハクソー・リッジを観ました。’45の沖縄ハクソーが舞台の史実作品。間違いなく名作だと思います。戦争映画は個人にフォーカスされずに大部隊同士の激突という描かれ方になりがちですが、本作は｢一小隊にいる衛生兵｣を描いているので、→ pic.twitter.com/xdItrij6JN
— Ta2k1y (@Ta2k1y) December 3, 2019
「ハクソー・リッジ」面白そうどけど日本軍相手の映画だから嫌厭してたの、今更見たけど感動した。主役はアメイジングスパイダーマンと同じって見てから気付いたよ。しかし日本軍の戦い方ほんま狂ってるな…。誇張じゃなくて実際ああいう感じだったんだろうなと理解できるのが苦しい。 pic.twitter.com/tBLLeNlxar
— 陽ノ者 (@Yoja213r) December 3, 2019
「ハクソー・リッジ」を観た人の感想はほぼ全員が好感を持っているようです。
特に描写が当時の史実にもとづいて作られているので、非常にリアリティの高い仕上がりになっています。
グロテスクなシーンが苦手な方にはおすすめできませんが、婉曲も誇張もなく、独りの「殺さない英雄」をストレートに描いているため観ていて心を打たれます。
【名シーンの紹介】壮絶で悲惨な戦争！名シーンの数々
ここでは「ハクソー・リッジ」の中でも特にあなたに観てほしい名シーンをピックアップして紹介します。
史実にもとづいているとはいえ、非常にグロテスクな場面が多く出てくるので、閲覧には注意してください。
【名シーン①】ハクソー侵攻を開始するシーン
ハクソーの崖を登る前に、崖の上にいる日本兵を排除するための艦砲射撃を行うのですが、これがものすごい勢いなんです。
これだけ激しい艦砲射撃したので、大半の日本軍は倒せたようで、崖に登った米軍は焼け野原を進軍します。
ハクソーは落ちたかと思ったその時、亡霊のように出てきた日本軍が猛攻を仕掛けてくるのでした。
【名シーン②】日本軍の突撃に米軍が追い返されるシーン
日本軍の塹壕を落とし、大勢が決まったと思われた翌日、突如として地下道から攻めてきた日本軍に隊は総崩れになります。
前日の戦闘に勝利したとはいえ、相当に消耗をしている米軍は、なす術なく退却させられるのでした。
この時、スミティを助けられなかったデズモンドがとった行動が、この作品のクライマックスへとつながります。
【名シーン③】デズモンドがたった独り戦場で負傷者を助け続けるシーン
スミティを助けられず、自分はなんのために戦場にいるのかを見失ったデズモンドは、失意の中で助けを呼ぶ声に気づきます。
これが自分の使命だと気づいたデズモンドは、激しい砲撃の中、戦場に戻るのでした。
次々を仲間を助け、時には追っ手から身を隠しながらも、自らの使命を果たし続けるデズモンド。
その行動は、たまたま遭遇した敵の負傷兵に対しても、区別することなく平等でした。
戦争は悲惨ですが、その中でデズモンドがとった行動の尊さに涙が出ます。
【名シーン④】軍曹を助けてなんとか脱出するシーン
一晩中負傷兵を助け続け、とうとう朝になった時、デズモンドはハリウッドと軍曹のもとにたどり着きます。
まずハリウッドを助け、戻ったデズモンドは軍曹を助けます。
この時、デズモンドが銃を手に取るシーンがあって、一瞬どきっとさせられるのですが、それは彼の信念が曲がったわけではないことがすぐにわかります。
軍曹を降ろし、自らもスミティと降りようとしたデズモンドに日本兵の追っ手が迫るのですが、ハリウッドの報告を受けて大尉たち仲間がデズモンドを助けに集まっていました。
ようやく安心して観れるようになるシーンです。
【名シーン⑤】デズモンドが最後まで英雄だったラストシーン
デズモンドの隊は再びハクソーに戻るのですが、突入前に隊はなぜか立ち止まります。
通信で上官から催促されるも、大尉はその命令を無視します。
そこまでして全員が待っているのは、デズモンドの祈りだったのです。
隊員たちはデズモンドを認め、尊重し、彼が神に祈る時間を静かに待っていたのでした。
心が一つになり、再び戦場に突入した隊は、優勢となりますが、日本兵が一瞬の隙をついて手榴弾を投げ込みます。
大きな犠牲が出てしまうと思った瞬間、デズモンドが手榴弾を空中に切り上げ、仲間の被害を抑えるかわりに、大怪我をおってしまいます。
最後まで仲間を助けるという信念を貫いたデズモンドが戦線を離脱していくのでした。
【無料視聴】ハクソー・リッジ全編を高画質で見る方法
いかがでしたか？
実際はもっとたくさんの見どころや泣きどころがあり、紹介しきれないので、ぜひ最初からエンディングまでしっかり観て欲しいと思います！
「レンタルは面倒だなぁ…」
そうですよね。
映画を全編しっかりと観ようとすればDVDやBlue-rayをレンタルショップで借りてくるのが一般的ですが、借りにいくのも返しにいくのも時間と手間がかかってしまいます。
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あなたがTVやスマホで映画やドラマを観るなら、動画サービスは「見放題の作品数がどれだけあるのか？」で選んでください。
2020年現在、見放題作品数がもっとも多いのは、U-NEXTで約5万件、次いでHuluで4万件となっており、このどちらかで選べば間違いありません。
「無料で観れるサービスはないの？」
一部の海外サイトには映画がまるまる無料で視聴できるものもありますが、画質が悪い上に違法行為となってしまうため、筆者はオススメしません。
罪になると思いながらだとせっかくの映画に集中できませんし、楽しめませんよね。
ハクソー・リッジを無料で全部観たい！という場合は、まずはU-NEXTやhuluで閲覧できるか無料体験に申し込んでみてください。
（動画サービスの閲覧作品は随時更新されているため、取り扱いがない可能性もあります。ご注意ください。）
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