「タイム・トゥ・ラン」（原題：Heist / Bus 657）は、2015年に公開された、アメリカのアクション・スリラー映画です。
娘の手術にお金が必要なカジノのディーラーが、金を盗んで逃げるというストーリーなのですが、観る前と後でのギャップがすごく、満足度がものすごく高かったです。
特に結末については、最後の最後まで予想がつかなかったので、気持ちよく騙してくれる名作です。
キャスティングも豪華で、アカデミー賞俳優のロバート・デ・ニーロに加えて、筆者が大好きなジェフリー・ディーン・モーガンと、演技だけでも必見の映画です。
そんな「タイム・トゥ・ラン」を見逃してしまったあなたのために、作品の大まかなあらすじと見どころを紹介し、「タイム・トゥ・ラン」を観るべきかどうか判断できるようにお手伝いします！
▽ロバート・デ・ニーロのおすすめ映画
▽ジェフリー・ディーン・モーガンのおすすめ映画
目次
【ネタバレ注意】作品の全容をざっくり紹介
まずは「タイム・トゥ・ラン」の登場人物やその関係性、全体のストーリーをざっくりまとめて紹介します。
あなたが忙しく、記事を読んでいる時間がない場合を考えて、予告動画を紹介しておきます。
この動画だけで全てを理解することは難しいのですが、雰囲気だけでもつかんでください。
事前に押さえておきたい主要な登場人物たち
- ルーク・ヴォーン：昔ポープの後継者とされていたスワン・カジノのベテランディーラー。娘が癌で手術に多額の費用を必要としている。
- ポープ：スワン・カジノのオーナーでシドニーの父。違法な資金洗浄にも関わっている裏社会の人間だが病に侵され家族との関わりを後悔している。
- デリック：ポープが帝王教育を行った後継者候補。冷徹で人を簡単に殺してしまう。
- シドニー：ポープの娘で更生施設でボランティアとして働いている。父親であるポープを軽蔑している。
- クリス：ヴォーンらが乗り込んだバスの異変に最初に気づいた警察官。警察としての使命感と責任感が強い反面、情にも厚い。
本作では、同じ立場で対照的な性格や価値観を持っている登場人物が複数おり、関係性がストーリーにも影響しているため把握しておいてください。
特に、ヴォーンとポープは同じ父親ですが、幼い娘を思い、娘から英雄とされるヴォーンと、娘から軽蔑され、自分の仕事をがんと同じだと言われ、今さら後悔しているポープの違いは物語を把握する上で鍵になります。
その他にも、クリスとマルコーニとでは正義の警察と汚職警官の違いがあったり、ヴォーンとコックスでは同じ強盗でも、冷静で計画的なヴォーンと感情的で衝動的なコックスなど、見つけてみると面白いと思います。
この正反対の登場人物が、本作のストーリーを成立させていると言っても過言ではありません。
【さらに内容を深堀り】「タイム・トゥ・ラン」のストーリーを解説
ここではストーリー全体をさらに理解できるように、ストーリーを紹介していきます。
あなたが「タイム・トゥ・ラン」を観ていなくても、これを読めばざっくりしたあらすじをつかむことができます。
1【ポープの金】
- ポープの金を盗んだ男がデリックに射殺される
- 組織のルールは絶対に例外なく誰にも盗ませないこと
- ポープはスワン・カジノのオーナーで間もなく引退
- パーティーでヴォーンが面会を希望するも断る
- ポープはパーティーに来なかったシドニーに電話
- ヴォーンの娘は癌で手術が必要なのにお金が足りない
- 金策に悩むヴォーンに警備のコックスから強盗の誘い
- 中国人がスワン・カジノで300万ドルを資金洗浄している
- カジノの古株なら金庫室への暗証番号を知っている
- ポープから金を盗むのはやめた方がいいと忠告する
2【強盗計画】
- ヴォーンがポープに手術代30万ドルを融通を懇願する
- 俺は慈善事業はしないとキッパリ断るポープ
- 部屋から追い出そうとするデリックを殴ってクビになる
- 娘の手術代のあてがなくなりコックスにやると返事する
- コックスがダンテとミッキーを計画に加える
- 計画性の低いコックスに不安を感じるヴォーン
- 決行の夜、覆面してダンテとヴォーンが船へ
- 二人が配置に着くとコックスが船内の電源を落とす
- 予備電力復旧までの10分で金庫室に入り金を集める
- デリックが部下を引き連れて船内の見回りを始める
- 金を持って出るところで警備員と鉢合わせてしまう
- 船内で銃撃戦になりダンテが撃たれるも脱出する
3【計画変更】
- 銃撃戦に怯えたミッキーが一人で走り去ってしまう
- 仕方なく走って逃げる3人は路線バスを止めて乗り込む
- 見回り中の警官クリスがバスの異変に気づいて後を追う
- コックスが痺れを切らせて車内からパトカーに発砲する
- 警官のクリスとヴォーンが電話し乗客の安全を約束する
- 翌朝ポープがデリックから300万ドル盗まれた報告を受ける
- 資金洗浄の金は警察に頼れないためデリックが動く
- 犯人はヴォーンだと判明したためまずはポープが交渉
- ダンテの怪我がひどく乗客の獣医学性に治療させる
- 乗客の一人がナイフでヴォーンに襲いかかってくる
- コックスが電話してる間に反撃して椅子に座らせる
4【警察との交渉】
- コックスはテキサスの飛行場から高飛びする計画
- バスの燃料が足らないため人質と燃料を交換する交渉
- ヴォーンが給油の窓口役としてクリスを指名
- デリックがミッキーの居場所を突き止め首謀者を尋問
- 黒幕がコックスだと聞き出しそのまま射殺する
- 給油するタイミングでSWATが犯人を狙撃する計画
- ヴォーンが燃料タンクの近くに立つから狙撃できない
- ポープは更生施設で働いてる娘シドニーに会いにいく
- カジノを譲りたいと申し出るもシドニーに断られる
- ポープは末期癌で手遅れだから資産を娘に譲りたい
- あの場所こそ私にとってガンだとキッパリ断られる
5【進む包囲網】
- 給油の交換で開放された妊婦がクリスに車内での情報を話す
- その情報からヴォーンの似顔絵が作られて身元が判明
- デリックがコックスの通話履歴から行き先を特定する
- 娘の拉致を提案するデリックを感情的に一喝するポープ
- マルコーニ警部からダンテの薬を提供すると交渉の無線
- バスに乗ってきたマルコーニから電話を渡されるヴォーン
- 電話の相手はポープで今なら治療費分をやるという話
- 取引してもその後殺されると察知して断るヴォーン
- マルコーニが提供した薬を投与したダンテが死亡
- 怒り狂ったコックスがマルコーニを殺そうとする
- コックスを制止しマルコーニを着ぐるみ姿でバスから落とす
6【ピンチからの逆転】
- 怒ったマルコーニがSWATにバスを襲撃する指令を出す
- 催涙ガスを打ち込み突入してくる隊員を社外に投げ飛ばす
- バスのタイヤを撃たれて走行不能になってその場で停止
- 警察に包囲されコックスがドライバーの頭に銃を向ける
- コックスがマスコミに電話してその様子を中継させる
- マルコーニはハッタリだからと部下に突入準備させる
- ヴォーンは止めるように言うもコックスが発砲する
- クリスが娘の病院を突き止めヴォーンに電話
- 殺されたのはドライバーじゃなくコックスだった
- 逃げ場がなく落ち込むヴォーンにドライバーから提案
7【再びピンチ】
- 警察にタイヤの修理と一人を残して人質を解放する交渉
- マルコーニとデリックが連携してバスを襲撃する準備
- 人質が解放されバスが発車するとマスコミは追跡禁止される
- マルコーニとデリックの部下が車内に突入するも姿がない
- ヴォーンは人質たちに紛れてバスを降りパトカーで飛行場へ
- 飛行場で待ち伏せていたデリックに気絶させられて連行される
- バスに拘束されるヴォーンにガソリンをかけていくデリック
- ポープの狂気に怯えて抜けようとするマルコーニを射殺
- 金を取り戻そうとカバンを開けるも中身はぬいぐるみ
- ヴォーンのトリックですでに金が持ち出されていると知る
8【衝撃のラスト】
- 怒り狂うデリックを見て茫然と何かを考えるポープ
- ヴォーンに火をつけようとするデリックをポープが射殺する
- ヴォーンの娘の病院で金を払う妊婦に気づいて近寄るクリス
- クリスは全てを悟り何も言わずにその場を去る
- ポープがヴォーンの縄を解きいい父親だな、と解放する
- ヴォーンにクリスから電話でこれ以上は追わないという話
- 開放された乗客が犯人は2人だったと証言している
- ポープの車で病院に向かって走っていくヴォーン
- バスの車内で電子タバコではなく紙タバコを吸うポープ
本作を予備知識なしで観ると、終盤に近づくまでどんどん先行きが暗くなっていく強盗の映画だと思ってしまうのですが、最後の最後でヴォーンという人物のすごさに驚かされます。
詳しくはこの後解説しますので、ネタバレに注意して読んでください。
【ネタバレ解説】タイム・トゥ・ランのもやもやを全てもれなくピックアップ
ここでは本作を通して、ややわかりにくい点や「どうしてそうなったの？」というもやもやをピックアップし、全て解説します。
完璧なネタバレ解説なので、注意して読んでください。
【ネタバレ1】強盗したお金をどうやってバスの外に持ち出すための伏線
これが本作で一番騙されたポイントです。
バスから降りてパトカーに乗ったとき、手に持っていたカバンにはお金が入っているものと思っていましたが、その時点ですでにカバンの中身はぬいぐるみにすり替わっていました。
ヴォーンが事前に張っていた伏線をまとめました。
- ヴォーンの妹に妊婦を装わせてバスに乗せる
- 妹の乗ったバスに乗り他人のふり
- バスの中でカバンを落とし中身を散乱させる
- 一緒に拾うふりをしてカバンに金をつめる
- コックスに子供と妊婦を最初に解放するよう誘導する
- 燃料との交換で子供と妹を解放し警察に保護させる
- 警察で取調べを受けた妹がその足で病院に支払いに行く
これをあなたが前半で見抜けたら天才だと思います！
【ネタバレ2】ヴォーンは乗客から助けてもらったのも計画のうち？
本作のラストでヴォーンは助かるわけですが、これも彼の計画だったのかという疑問があります。
筆者の分析では、ヴォーンが助かったのは偶然だと思われます。
まず、ヴォーンの目的は最初から「娘に手術を受けさせること」であり、娘と幸せに暮らすとか、家族でどうのという話は一切出ていません。
ラストシーンでも、「娘のためなら自分の命を喜んで差し出す」といっていることからも、お金が手に入れば捕まろうが殺されようが構わないという覚悟でいました。
それでも、乗客に助けられたりポープに助けられて最終的に生きているのは、彼の誠実で人道的な考え方や行動が周囲に共感された、予定外の生還だったのです。
【ネタバレ3】なぜ最後の最後にポープはヴォーンを助けたのか？
本作の冒頭で、自分の金に手をつけた人間を躊躇せず人を殺すポープですが、最後にヴォーンを殺そうとした後継者のデリックを射殺します。
理由は2つあります。
1つ目に、シドニーへの贖罪です。
ポープは父親としてシドニーから軽蔑されていて、もはや修復不可能です。
自分には金しか残っておらず、それを渡そうとしたところ断られてしまったため、何もできませんでした。
その感情を引きずったポープが、自分がシドニーにできなかったことをしようとするヴォーンに自分重ねたことで助けたと考えられます。
2つ目は、デリックが子供に手をかけようとしたことです。
バスの中でヴォーンにガソリンをかけるデリックが、興奮しながら「お前を殺した後、娘のところに行く」といったことが引き金になっています。
その前から、娘に手を出そうとするデリックをポープがとがめるシーンもあったように、ヴォーンの娘にシドニーを重ねたポープは、その言葉が許せなかったものと思われます。
【口コミ】「タイム・トゥ・ラン」の感想を分析！
ネット上には「タイム・トゥ・ラン」について様々な投稿があります。
ここでは、Twitterに投稿された「タイム・トゥ・ラン」についての意見をいくつか取り上げて、傾向を解説します。
＊タイム･トゥ･ラン＊
癌の娘の莫大な治療費の為にマフィアから金を強奪するパパの話。
やや強引な展開に目をつぶれば、ハラハラも出来るし感動も出来るしどんでん返しも楽しめる。
デ･ニーロが出てるだけで最高！
悪役、似合うわぁ😍♥ pic.twitter.com/b5K2iQo71Z— ゆうこ。 (@yukong1110) April 23, 2016
タイム・トゥ・ラン
休みの最初はあんまり頭つかわないアクション映画でも観ようと思い選びましたが想像以上に良かったです
ストーリー展開なんかも結構凝ってる気がします
最近はマイインターンなどで優しいロバートデニーロを観てましたが、今回はポス観ある感じでやっぱりこっちも良かったです pic.twitter.com/aePtSFzdqO— SAR (@Zofo25911038) April 29, 2020
病気の娘の治療費を稼ぐ為、主人公が強盗をする映画「タイム・トゥ・ラン」観ました‼️
パッケージ見た時は「B級映画かな？」って思ってたけど、意外にキャスト豪華で観てて楽しかったです👍
あと、主人公達がバスジャックする事になってからの展開がハラハラしました! pic.twitter.com/wdnGEdSdrb— Glock (@12007Glock) March 2, 2020
GTAカジノ強盗に勤しむ皆様。そろそろお疲れではないですか？
そんな方々にオススメしたい作品がこちら
『タイム・トゥ・ラン』ウォーキング・デッドのニーガンが、ロバート・デ・ニーロのカジノから金を盗み出す話。
その金は何のため？トリック&アクション&感動の作品です pic.twitter.com/QB9SNXmil1
— リキサンマン@GTA、龍が如く (@rikisanman) December 17, 2019
『タイム・トゥ・ラン』2015 ジェフリー・ディーン・モーガン、ロバート・デ・ニーロ、デイヴ・バウティスタ他。娘の治療費の為にカジノを襲撃。仲間の裏切りによって計画が困難になってくる。マフィアとSWATから追われるが…ラスト思わぬ展開に涙！感無量の結末✨ pic.twitter.com/8IckpYOwM5
— chiyomi★映画＆ドラマ垢 (@chiyomik1) May 21, 2019
本作を観たユーザーほぼ好意的な感想を投稿しています。
しかも、驚くほど内容も共通していて、「最初はB級映画だと思った」や「何も考えずに観たら」という始まりで「衝撃の結末だった」「感動作品だった」という感想になっているようです。
あなたが観る場合も、同じく頭を空にして観ると良さそうです！
【名シーン紹介】ずっとハラハラし続けられる名シーンの数々
本作は、基本的にはアクション映画なので、頭を空っぽにして楽しめるシーンが満載です。
ここでは特にタイム・トゥ・ランの魅力が詰まったシーンを少しだけ紹介します。
【名シーン①】ヴォーンを襲撃した乗客に意外な対応をするシーン
コックスがメキシコの飛行場に電話している時に、乗客の一人が突然持っていたナイフを突きつけてきます。
ここでヴォーンは、コックスに悟られないように静かにその乗客からナイフを奪い、再び席に座らせます。
この時は、ヴォーンは優しいなーくらいに思っていたのですが、その真意は実は違うところにあったのでした。
【名シーン②】コックスがドライバーを射殺！？衝撃のシーン
SWATによってバスのタイヤが撃ち抜かれ、バランスを崩して道路の支柱にぶつかって止まってしまうと、コックスがかなり感情的になります。
マスコミに中継させて、ドライバーの頭に拳銃を突きつけて、今にも撃ってしまいそうな状況です。
どうせ撃てないだろう、とたかをくくっているマルコーニら警察の目の前で一発の銃声が響くのでした。
【無料視聴】タイム・トゥ・ラン全編を高画質で見る方法
いかがでしたか？
実際はもっとたくさんの見どころや泣きどころがあり、紹介しきれないので、ぜひ最初からエンディングまでしっかり観て欲しいと思います！
「レンタルは面倒だなぁ…」
そうですよね。
映画を全編しっかりと観ようとすればDVDやBlue-rayをレンタルショップで借りてくるのが一般的ですが、借りにいくのも返しにいくのも時間と手間がかかってしまいます。
そこで、筆者は定額見放題の「動画配信サービス」をオススメします。
インターネット回線を通して、PCやスマホ、TVで映画やドラマを見ることができるサービスです。
利用者が多く、大手サービスとしてはドコモが提供する「dTV」、国内コンテンツに強い「U-NEXT」、海外発のサービスで日本に上陸した「Netflix」や「hulu」などがあります。
あなたがTVやスマホで映画やドラマを観るなら、動画サービスは「見放題の作品数がどれだけあるのか？」で選んでください。
2020年現在、見放題作品数がもっとも多いのは、U-NEXTで約5万件、次いでHuluで4万件となっており、このどちらかで選べば間違いありません。
「無料で観れるサービスはないの？」
一部の海外サイトには映画がまるまる無料で視聴できるものもありますが、画質が悪い上に違法行為となってしまうため、筆者はオススメしません。
罪になると思いながらだとせっかくの映画に集中できませんし、楽しめませんよね。
タイム・トゥ・ランを無料で全部観たい！という場合は、まずはU-NEXTやhuluで閲覧できるか無料体験に申し込んでみてください。
（動画サービスの閲覧作品は随時更新されているため、取り扱いがない可能性もあります。ご注意ください。）
U-NEXTなら1ヶ月間、huluなら2週間も無料で試すことができ、観たい作品がなかったり、期待していたサービスでなければ途中で解約ができます。
しかも無料期間中の解約ならお金がかからないので、映画やドラマが好きであれば使わない手はないでしょう。
