「オール・アイズ・オン・ミー」は、2017年に公開されたアメリカの映画です。
1996年に25歳の若さで亡くなったアメリカの伝説的なラッパー、2PAC(トゥパック)の生涯を描いた作品です。
20年以上前にこの世を去った伝説的なラッパーの死にどんな背景があったのかを知ることができる貴重な映画で、ヒップホップを聞く全ての人に観てほしいと筆者は思います。
そんな「オール・アイズ・オン・ミー」を見逃してしまったあなたのために、作品の大まかなあらすじと見どころを紹介し、「オール・アイズ・オン・ミー」を観るべきかどうか判断できるようにお手伝いします!
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【ネタバレ】ストーリーの全容をざっくり紹介
まずは「オール・アイズ・オン・ミー」の登場人物やその関係性、全体のストーリーをざっくりまとめて紹介します。
あなたが忙しく、記事を読んでいる時間がない場合を考えて、予告動画を紹介しておきます。
この動画だけで全てを理解することは難しいのですが、雰囲気だけでもつかんでください。
本作のストーリー上、重要なポイントを先に伝えておくと以下の通りです。
- トゥパック:数々のヒットを飛ばした伝説的ラッパー
- ビギー・スモール:敵対関係のラッパー
- シュグ・ナイト:デス・ロウの社長
- ドクター・ドレ:デス・ロウの名プロデューサー
- スヌープ・ドッグ:デス・ロウ所属のラッパー
トゥパックの幼少時代からラッパーとして成功していく青年〜大人の時代を描いた映画ですが、特に青年時代に出会った登場人物たちがトゥパックの栄光と破滅に深く関わっているため、トゥパックを含めた5名を覚えておけば全体の内容を理解することができます。
- 革命家の子供としてスラムで育つ
- 金を稼ぐためにラップを始める
- レイプ容疑で有罪となり刑務所へ
- 保釈中に銃撃され瀕死になる
- デス・ロウに所属し記録的なヒットを生み出す
- マイク・タイソンの試合の日に撃たれて死亡する
革命家の両親に育てられたトゥパックが、ラップで大成功し、大金持ちになっていくまでの波乱万丈な人生を描いた作品です。
己の心情に生き、家族や同胞を大切にしてきたトゥパックがいつしか富や名声を歌い、最後にはライバルレーベルとの抗争に自ら先頭を走ってきた裏側に何があったのか、ラップ好きではないあなたにも十分見ごたえのある映画です。
【90秒でわかる】「オール・アイズ・オン・ミー」のストーリーを大まかに紹介!
ここではストーリー全体を90秒で理解できる程度にまとめ、大まかなストーリーを紹介していきます。
あなたが「オール・アイズ・オン・ミー」を観ていなくても、これを読めばざっくりしたあらすじをつかむことができます。
1【生い立ち】
- 1971年ニューヨーク
- パンサ−党の母が裁判で無罪に
- 養父が指名手配犯され家族が監視される
- FBIが家に突入し乱暴な扱いを受ける
- 1987年ボルチモア
- 白人警官による黒人暴行を目撃
- 芸術学校でジェイダーと出会う
- 逃亡生活で演劇を断念することに
- 1988年オークランド
- 金が必要でラップを始めデジタル・アンダーグランドに加入
- 1990年ツアーへ
- 母親が薬をやってることが判明
2【才能の開花】
- 初めて自分の曲を出しヒットする
- 役者デビューし映画に出演
- 大手レコード会社と契約
- 黒人が迫害されているリアルを伝えたい
- アルバムと映画で人生が変わり始める
- 1991年オークランド
- 路上で警察官から暴行を受け逮捕される
- 成功を妬む黒人に絡まれて乱闘に
- 養父から革命家とギャングをまとめるよう託される
3【駆け上がる階段】
- テレビで副大統領がトゥパックを非難
- 母親から武器を持たされて自滅すると警告
- 1993年ニューヨーク
- ライブでビギー・スモールと共演
- お金が足らないとマネージャーから相談
- クラブでビナイジェルと出会う
- シュグ・ナイトが1曲の提供で大金くれる
- トゥパックが黒人を暴行した非番の警官に発砲
4【刑務所への収監】
- ナイジェルの知人女性からレイプ容疑で告訴される
- 保釈中に強盗に銃撃され瀕死の重傷を負う
- 医者の反対を押し切って退院
- レイプの裁判で有罪になり刑務所へ
- 服役中に聴いた曲でビギーを黒幕として疑い始める
5【デス・ロウへの加入】
- シュグ・ナイトと刑務所で契約しデス・ロウ加入
- 出所した1作目がカリフォルニア・ラブ
- ドクター・ドレやスヌープ・ドッグとの出会い
- 幹部の食事の席で裏切り者が制裁を受ける
- デス・ロウの仲間が襲撃される
- バッドボーイが賞金かけてるとの噂
6【バッドボーイとの対立】
- ライブ会場でビギーの妻、フェイス・エヴァンスと会う
- 一緒に写真を撮り新曲でビギーを挑発する歌詞
- ジェイダーがさとそうとするも止まらないトゥパック
- キダーダを口説き落として恋人に
- デス・ロウからの独立を考えるも断念
- バッドボーイとの対立関係がますます濃厚になる
- ビギーを古いダチと言ったスヌープと疎遠に
7【運命の夜】
- 1996年タイソンを応援するためにベガスへ
- 仲間を襲撃した犯人を見つけ集団で襲撃する
- シュグの車に乗って二人で飲みに
- キダーダもトゥパックも何か胸騒ぎ
- 信号で止まったところを隣から撃たれる
本作は、伝説的な西海岸のラッパー、トゥパック・シャクールの生涯を描いたストーリーです。
伝記的な内容のため、断片的であったり一貫性がなかったりと少し見づらい点はありますが、それ以上に突然亡くなってしまったカリスマの半生を体感することができる貴重な作品といえます。
革命家の家に生まれ、各地を転々としながら黒人が迫害されている現実を見ながらも、母親の強い意志で誇り持って生きてきたトゥパック。
ラップを通してリアルを伝えたいという信念で作った曲は次々とヒット作になっていきます。
曲が売れると環境が変わり、いつしか金と権力へと軸足が変わっていってしまいます。
最終的には東西の抗争での死という、まるでギャングのような最期を迎えてしまいました。
中盤で母親が警告した「武器を持たされて自滅する」という言葉どおりの結末になってしまったのが深い…
【口コミ】「オール・アイズ・オン・ミー」の感想を分析!
ネット上には「オール・アイズ・オン・ミー」について様々な投稿があります。
ここでは、Twitterに投稿された「オール・アイズ・オン・ミー」についての意見をいくつか取り上げて、傾向を解説します。
「オール・アイズ・オン・ミー」観たよ。1996年に25歳で亡くなった伝説のラッパー、2PACの伝記ドラマ
トゥパックのカリスマ性は伝わった。歌を楽しむ、人種差別に目を向ける、米国の社会基盤に疑いをもつ…盛り込みすぎで複雑すぎるように感じたが、この複雑さこそトゥパックの魂そのものなのかもなー pic.twitter.com/WdQKUly06G
— しい (@siiiisama) June 8, 2019
『オール・アイズ・オン・ミー』
2pacの事は生前から知ってるので期待して観たんですけど、正直全くでしたね。 pic.twitter.com/76sXeNnE9Q— mkt_ciatr (@mkt_ciatr) June 6, 2019
2PACの伝記映画『オール・アイズ・オン・ミー』を見てるが、2PACはクレバーだしカッコいい。実はイメージだけで、2PACの音源は聞いてこなかった。ダメだな、食わず嫌いは。
— TOM(R-study106) (@Rstudy) June 7, 2019
平成三十年元旦の夜は「オール・アイズ・オン・ミー」。
2PACの伝記映画として「ストレイト・アウタ・コンプトン」を上回る生々しさ。
命がけでヒップホップに向き合っている事実を改めて観ると、聴き手の姿勢も正される。
しかしギャングスタ・ラップの世界、怖すぎ、乱れすぎ…。 pic.twitter.com/X65teCeDIp— ゆ (@suzu1966) January 2, 2018
本作の評価は全体的に低めです。
筆者が観た感想は、「他の映画と同じ感覚で観るとわかりづらい」です。
というのも、すでに亡くなった故人の半生であり、事実の収集が難しいこと、幼少期から全国を転々としており、イベントは多くあったものの関係者にたどり着くことが難しいなど、もともと謎に包まれていたトゥパックだけに、その全てを滑らかに映画化することは難しいのではないかと思います。
とはいえ、この複雑な感じそのものがトゥパックだともいえるので、彼のファンやヒップホップファンにはぜひお勧めしたい映画です。
【名シーンの紹介】まるで本物の2PAC!名シーンの数々
ここでは「オール・アイズ・オン・ミー」の中でも特にあなたに観てほしい名シーンをピックアップして紹介します。
ディミートリアス・ジップ・Jrがまるで本物のトゥパックに見えてしまうほどの演技力は必見です!
【名シーン①】人としての信念を持った側面
革命家の母親から厳しく育てられたトゥパック。
黒人の悲惨な現状を伝えるという信念で曲を出していきますが、ヒットしていくにつれて世の中からの評価が厳しくなっていきます。
そんな中、女性団体がトゥパックのラップを女性蔑視だと批判する声明を出します。
それに対してトゥパックがライブで女性をリスペクトする曲をラップします。
映画全体を通してもいえることですが、女性を大事にするというちゃんとした正しい価値観を持った人だったんですね。
ちなみに曲名は「Keep Your Head Up」です。
【名シーン②】本当は仲が良かった?!ビギー・スモールとの関係
最終的に東西抗争と言う最悪な関係になってしまったデス・ロウとバッドボーイという両レコード会社、そしてその代表格とされるトゥパックVSノトーリアスB.I.Gですが、元は仲が良かったようです。
ライブで共演する仲だった二人が、徐々に疎遠になっていくわけですが、映画の中ではナイジェルと親交を深めようとするトゥパックにビギーが注意を促すようなシーンもあり、もしかしたら二人とも死ななくてもよかったのではないかと思うと胸が張り裂けそうになります。
ちなみにノトーリアスB.I.Gはトゥパックが死んだ翌年に銃撃によって死亡し、両者は共に未解決事件となっています。
【名シーン③】ドクター・ドレとの出会いと「カリフォルニア・ラブ」レコーディング
レイプ容疑で服役していた刑務所から出所したトゥパックはシュグ・ナイトのデス・ロウレコードで再びラップシンガーとしての活動を再開します。
その第一弾が名プロデューサーであるドクター・ドレと作った「California Love」です。
まさにトゥパックを代表する名曲です。
演技とはいえ、刑務所で抑え付けられたものを全て解放するようなトゥパックのラップに引き込まれます。
【名シーン④】銃撃し25年の人生の幕を下ろすシーン…
マイク・タイソンの試合を応援しにベガスに入ったトゥパック。
シュグ・ナイトと飲みに行くため二人で車に乗って移動する最中、信号待ちで隣に止まった車から銃撃されてしまいます。
出かける前、キダーダとの別れ際にお互い何か胸騒ぎがするような描写がありましたが、嫌な予感が当たってしまったというところでしょうか。
本当に世界は惜しい天才を失ってしまいました。
【おまけ】2PAC主演の映画「ジュース」
劇中でもトゥパックが映画俳優としてデビューするような描写がありますが、それがこちらの映画「ジュース」です。
かなり古い映画ですが、若かりし日のトゥパックがイケメンで、かなり演技が上手いことが分かるため、ぜひちらっとでも観てください。
【無料視聴】オール・アイズ・オン・ミー全編を高画質で見る方法
いかがでしたか?
実際はもっとたくさんの見どころや泣きどころがあり、紹介しきれないので、ぜひ最初からエンディングまでしっかり観て欲しいと思います!
「レンタルは面倒だなぁ…」
そうですよね。
映画を全編しっかりと観ようとすればDVDやBlue-rayをレンタルショップで借りてくるのが一般的ですが、借りにいくのも返しにいくのも時間と手間がかかってしまいます。
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2020年現在、見放題作品数がもっとも多いのは、U-NEXTで約5万件、次いでHuluで4万件となっており、このどちらかで選べば間違いありません。
「無料で観れるサービスはないの?」
一部の海外サイトには映画がまるまる無料で視聴できるものもありますが、画質が悪い上に違法行為となってしまうため、筆者はオススメしません。
罪になると思いながらだとせっかくの映画に集中できませんし、楽しめませんよね。
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